■続・続・やるきのスイッチ
前回、やる気には2段階のレベル感と、2種類のスイッチがあり、そして
それは、「箱から出る」プロセスと同じであるということを私なりの解釈で
書いてみました。
今回、もう少し詳しく書きたいと思います。
<1つ目のスイッチ>
最初のステージのスイッチが、自分でも他人でも押せるという理由は、
それが気付きのスイッチであるというところにあります。
しかし、これがまた、非常に接触の悪いスイッチなのです。
そもそも、他人のやる気のスイッチは、他人が押しても簡単には作動
してくれません。
ですから、経営者がどれだけ動かない社員のスイッチを懸命に押して
いたとしても、中々機能してくれることがないから大変です。
つまり、他人に気付きを与えるということは、非常に難しいということ
です。
ということは、他人を“意識的”に「箱」から出すという作業が、いかに
難しいかということにもなります。
だから、確度を高めるために、他人に何かを伝えたいと思えば、繰り
返し、何度でも接触の悪いスイッチを押し続けなければなりません。
さらに大変なことに、人によってスイッチのついている場所が違ったり
するわけです。
みんな同じく決まったところにスイッチがあるとは限りません。
だから、ややこしい。
しかし、諦めずに何度も押し続けていると、何回かに一回かは、その
スイッチが偶然に機能して、作動することもあります。
いつも耳にタコができるほど聞いていたつもり、わかっていたつもりの
上司や経営者や親の話が、思わぬタイミングで腹に落ちたりすること
は、しばしばあることです。
逆に、何気ない誰かの一言で、大きな気付きを得ることもあります。
気付きのタイミングはいつやってくるのかわからない。
しかし、そのような環境が整うことによって、意識や考え方や志なんかが
少しずつ変わってくると、今度は自分で行動することを意識し始めるよう
になってきます。
つまり、自分で自分のやる気のスイッチを押し始めるというわけです。
これこそが、第2ステージへの入り口となります。
レベル2です。
最初は、なかなか他人に押されて気付きを得られることは少ないかも
しれませんが、やる気のスイッチは、自分でもスイッチを押すことは
できるわけです。
そして、学びの質が高まったり、経験値を上げていけば、徐々に
スイッチの接触は良くなっていきます。
また、相乗効果として、何かの弾みに勝手に回路が接触して機能して
しまうことも増えていきます。
ただ、学び好き、セミナー好き、自己啓発好き、というような人は、
若干、この中毒にかかっているきらいがありますが。。。
組織内に、こういう状態が増えていくと組織全体の意識や価値観が
随分と変化し始めます。
価値観が共有出来て、考え方が変わり、雰囲気も随分良くなって
きます。
「箱」の外の世界が広がる兆しです。
次回は第2のスイッチです。
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■まずは第1のスイッチをいろんな【角度】から押しまくりで、【確度】を
あげましょう。
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