2012年02月

「心」や「感情」のマネジメント


■うさぎさんに必要なもの



ローマは一日にして成らず。

ゴルフをやる人はお分かりだと思いますが、スウィングを一コマずつ
因数分解し、それをイメージしながら球を打ってもギクシャクした
ひどい打ち方になるだけです。

ここで肩を入れて、肘はこの位置だな、よしよし、トップはここで、
ダウンブローでは、こう腕を下し、その時、腰は先に回転してて、
左足体重でクラブをこっちに抜いてフォローはこんな感じだな!

なんて考えていたら、練習場ではいいかもしれませんが、コースで
は、きっとひどいことになるでしょうね。

潜在意識レベルにまで落としてこそ、体はスムーズに動くものです。

だからこそ、日々のトレーニングが大事です。

自然に体が動くレベルになって初めて「使える」ようになるのです。


仕事においては、成果を出すために目標を立てます。

しかし、ほとんどの場合、継続できず、最初に立てた志は、月末や
期末になってようやく思い出されるような具合で、結局、絵に描いた
餅。

どうしたらやり続けることができるのか?

成果につなげることができるのか?


戦略的アプローチにおいては、行動科学的なプロセスが有効です。

営業活動や事務作業レベルでは、数値目標を立ててPDCAを回し、
行動を継続してもらうような仕掛けが成果を出すことにつながります。

例えば、小学校の時に、手を挙げて発言すると、小さな丸いシール
を貼れる発言シートというものが私の通う学校にはありました。

シールを貼ることに喜びを感じ、ペタペタとシールがたまっていくこと
に快感をおぼえる。

そして、気づけば、いつの間にか、「発言する」という当初の目的が、
「シールを貼ること」にすり変わってしまっていたわけです。

メチャメチャ真剣になって、シールを貼るためにしょうもないことでも
発言をしまくっていました。

これはいわゆる動物調教用のエサと同じですね。

このように、人間の行動心理を考えながら、行動を強化させて習慣
化させていく「やり方」はたくさんあります。


しかし・・・


例えば、

お互いを尊重し合えるようなコミュニケーションスタイルを取りましょう。

お客様には当然のこととして、同僚や部下や上司に対しても、自分
が何をしてあげられるのかを考えましょう。

リーダーはフォロアーを成長させ、組織の成果を最大にするような
リーダーシップを発揮しましょう。

というように、コミュニケーションやリーダーシップを考えたときに、
単純に、行動科学的なアプローチの「やり方」だけではどうしても無理
が出てしまいます。

つまり、


~他者に対して何をしたら良いのか?~

~目的は何なのか?~


という考える力は、そこに存在しません。

効率ばかりを追い求めた「やり方」だけでは、人間関係を円滑にする
ための考える力が育ちません。

感謝や思いやり、そして共感や承認を得ることのできる仕組みや
仕掛けを社内でつくり、定着させ、機能させるためには、やはり、
「あり方」を意識したマネジメントが必要です。

「心」を重視したマネジメントです。

「心」は簡単にコントロールできるものではありません。

相手に喜んでもらいたいという「思い」はマニュアル化できません。


クレドで有名なリッツ・カールトンホテル。

私も最初に社長でもないのに理念をつくり、クレドを配り、社内に
なんとか浸透化させようと思いましたが、さっぱり社員たちの日々の
行動に体現されることはありませんでした。

何も変わらない。

上辺の言葉だけを並べ立てても何も始まりません。

リッツでは「ワオ・ストーリー」、つまり、お客様と社員との間に起こった
感動体験を共有することで、同時にほっこりした気持ちも社員同士で
共有しているそうです。

わが社でも、社員のワオストーリーを共有できる仕組みをつくって
います。

感情を共有する、つまり、共感を誘う。


感動は、相手の期待を上回った時にはじめて生まれます。

ということは、どうしたら相手の期待を上回ることができるのかという
意識を持たねばなりません。

相手のことに共感し、配慮する気持ちと考える力を育てるために
やり方だけではなく、感情や「あり方」を配慮できる社内風土をつくり
ましょう。

効率だけではなく、手間暇と愛情などの非効率さも考えましょう。


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■うさぎさんはエサだけでは生きていけません。さびしいと死んじゃいます。

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継続の重要性


■人間の悲しい性とたたかう


私は、箱ファシリテーターという立場上、「箱」を常に自分の物事を計る
物差しにしています。

が、日常的に使える物差しになるまで、それなりに努力しました。

私がした最大の努力とは、言うまでもありませんが、ファシリテーター
になったということ。

そして、今でも日々自分の「箱」と向き合っています。


何でもそうですが、一度聞いただけ、本を読んだだけというレベル
では、どうしても日々の生活に落とし込むことが難しいのが現実です。

人の記憶や意識は継続させることが非常に難しいものです。

しかし、意識しなければ忘れてしまいます。

悲しいかな、人間、どうしようもなく忘れてしまうのです。

だから、「箱」であっても同様に忘れてしまいます。


私は最初に箱の本を読んでから約1年間、空白の時間を過ごしました。

「箱」なんて、もうどうでもいいわ・・・

結局セミナーを受けて救われたわけですが、そんな風に感じ、全然
変わらない周囲の環境に嫌気がさし、心折れて完全にふてくされて
いました。


そこで、継続と習慣化によって、定着させることが必要になります。

「箱」に限らず、勉強でも運動でも、継続して意識し、行動することで、
思考や行動が強化されていきます。

いわば、トレーニングと同じです。

意識を行動レベルに落とし、日々実践している人は、インプットとアウト
プットを繰り返しています。

そして、そのような行動が習慣化され、意識が癖のレベルになってこそ、
いざという時に「使える」レベルになるわけです。

例えば、「箱」でいえば、緑色の箱の本を何度も繰り返し読み、メルマガ
を購読して、コメントを返したり、ブログに思いを綴ったり、仲間を求め
てコミュニティに参加したりと、何らかのアクションを日々実践している
人はどんどんと、日ごろの行動が変わっていきます。

そして、結果、周囲の環境すら変えてしまいます。

私はそのような人たちをたくさん見ています。


世の中の風潮として、簡単に成果を出せるやり方マニュアルや情報
は、たくさん氾濫しています。

が、努力を惜しんで簡単に何事かを為そうと思っても、そもそもそれは
虫がいい話だと思います。

一見簡単に成功しているように見えることも、その裏側には、それなり
の努力が必ずあります。

表の成功した輝かしいところばかりをみて妬ましく思うわけです。

原則に則ってツボを心得て、行動を集中させていくことは大事なこと
です。

しかし、結局は、一度何かをしてわかったつもりになっていても何も
変わることはありません。

意識して継続してやり続けなければ、成功への道は拓かれないのだ
と思います。

やっぱり継続が大事です。

ですから、私は、せっかくセミナーを受けていただいた方の会社に「箱」
が根付き、ゴキゲンな風土に変わっていくように継続的にお手伝いが
したいと思ったのがコンサルタントを始めたきっかけです。

「制度」や「やり方」は、導入よりも運用こそが大事です。


箱セミナーには大きな力があります。

が、セミナーだけでは、組織は変わりません。

これまた、どうしようもない事実です。

しかし、これは当たり前のことです。

考え方の変化によって起こった行動の継続こそが人と組織を変えて
いくからです。


インプットとアウトプットを繰り返すことです。

まずは、社内に価値観を共有できる仲間を増やしましょう。

勉強会やワークショップを開催したり、司会やファシリテーター役や、
先生役をやる機会を設けたりすることで意識は飛躍的に高まります。

他人に教える、説明する、聴いてもらう、そのためにインプットする。

これは、もちろん、「箱」に限った話ではありません。

新人研修や、OJTやOFF-JTなどの社員教育制度、何でも一緒です。

聴き上手は話し上手。

文章力は言語構成力につながり、話上手にもなります。

入力、出力を繰り返し、日々の習慣に取り入れられるような仕組みを
社内に構築してみましょう。


取っ掛かりとして、まず朝礼のスタイルを変えてみませんか?

マナブはマネブ!

百聞は一見に如かず。

我が社の朝礼に是非お越しください!

 ⇒ http://www.houkin.com/chorei_kengakukai.pdf



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■忘れないためには、出入力を繰り返しながら体で覚える。
行動の継続こそが未来をつくる。

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